【おかっぱりの武器】テキサスリグの使い方を伊藤巧プロから学ぶ‼


こんにちは、 愛媛でバス釣りを楽しんでいる村上太一です

前回書いたテキサスリグの基本↓から一歩進んだ使い方を紹介します。



バスマスターエリートの伊藤巧プロから学んでいきます。

伊藤巧 テキサスリグ おかっぱり テキサスリグ動かし方
bassmaster より



2017年5月のBasserさんのテキサスリグ特集の内容をもとにしていきます。






投げるテキサスリグ



テキサスリグを投げる…

テキサスリグとはカバーに向けて近中距離で投げるのが一般的だろう。

しかし、伊藤巧プロの十八番でもあるテキサスリグは遠距離

今回はその ”ロングディスタンステキサスリグ” 秘密の迫ります。


なぜオープンウォーターでテキサスリグを使うのか



実際はオープンウォーターでも、水の中はオダ(魚を集めるために河川に木の枝などを組んで作った仕掛け)などゴチャゴチャしたところをタイトにねらうことがあるので、テキサスリグのスナッグレス(根掛かりしにくい)性能魅力。だといいます。



使い方も、スイミングからズル引きシェイクなど汎用性の高さも魅力。

またルアーまでの距離が遠いほど、水中のラインの角度が寝る(沈む)ので、ズル引いたときにボトムの変化を感じやすいそうです。

テキサスリグ テキサスリグ使い方 テキサスリグ動かし方



弱点をいうならば、バスが表層を強く意識している時は効きにくいみたいです。それだけ使わない理由が見つからないほどのリグ(仕掛け)ということですね。




シンカーストッパーはいらない


この ”ロングディスタンステキサスリグ” において絶対条件が、シンカーストッパーを使わないこと。

伊藤プロ「シンカーフリーの遊動式テキサス最大の魅力は、シンカーとワームの間に空間ができること。その”間”を利用したアクションが効くんです」

シンカーフリーの場合、フォール時はシンカーが先に沈み、それに遅れてワームがついてくる。そしてノーシンカー状態のワームが着底した瞬間こそ最大のバイトチャンスだという。

そして、着底後にラインを張ると、離れたワームがシンカーの方向へ向いていく。これも非常に有効なアクションのひとつ。

そこからロッドワークでルアーが機敏に動く。この静と動のメリハリがバスを狂わせるという。

この一連の流れはキャストして着底したときに限らず、

障害物を乗り越えたときのフォールや、縦捌きのロッドワークで意図的にシンカーとワームを分離させることでワームの異なるアクションを出せます。

分かりにくかった方は、シンカーストッパーの有無について書いた記事がありますので是非↓



大事なワームセレクト



伊藤プロがメインに使っているのは”エスケープツイン”と”パワーバランス”



ホグタイプとストレートタイプ、一見かけ離れたワームですが、この二つは水の抵抗になるパーツがほぼないという共通点があるそう。

これによりワームが機敏に動いてストッパーレステキサスのアクションに相性がいい。


伊藤プロ:「エスケープツインは極厚のツインパドルによる水押しの強さが特徴ですが、それはシェイクなどのロッドワークを加えたときの話。抵抗となるパーツがないため、フォールやスイミング時にはきれいに水を逃がしてスパッと動きます。つまり、ホグタイプながらベイトフィッシュにも化けさせることができるんです。」


狙う場所



伊藤プロがおかっぱりで狙うのは、沖の地形変化(ブレイクやハンプ、張り出しなど)や水中に沈んだカバーやオダのどのピンスポット。

ある程度バスの居場所を絞ったところで出番になるものがテキサスリグであり、やみくもに遠投して引いてくることはしないそう。

そしてキャストは狙う場所の先に着水させること。テキサスリグは構造上、手前にフォールしてきてしまうため。

着水点≠着底点であることを理解し、それを見越した場所にキャストする。

操作方法



キャストしたらラインを出しフリーフォールさせる

アクションを開始するのは、ノーシンカー状態のワームがシンカーより遅れて着底した後。

ここでどれぐらい待つかはシンカーウェイトやワームによって変わるが、
伊藤プロの標準的なタックルセッティング(14lbフロロライン、シンカー7g、エスケープツイン、水深3m)では、シンカーが着底してから2~4秒間待つ。

ワームの着底後、バイトがなければ手前に引く。時と場合によってシェイクをしてスローに引いたり、ロッドを立ててボトムギリギリをスイミング気味に誘うこともあるそう。

ロッドは基本縦捌き。こうすることでラインがU字にたるんで釣れるアクションが出るという。

伊藤プロ:「これはハードベイトにも共通して言えることなのですが、ルアーを引くときにラインをたるませるのが重要です。イメージは、ロッドでルアーを引っ張るのではなく、たるんだラインにルアーを引っ張ってもらう感じ。ラインがピンと張っていると、水中のルアーは何かに無理やり引っ張られているような不自然な状態になります。対して、ラインスラックを使って手前に寄せてくるルアーのアクションはとてもナチュラル。 この理想の状態を「ルアーが喜んでいる」とも言った りします(笑)。また、ミデ ィアムヘビーパワーのやや硬いロッドを使うので、ラインが張っているとバイト時にバスが違和感を感じてしまいます。フロロカーボンラインであれば、ラインがたるんだ状態のバイトでもしっかり感知できますよ」

モノに当たった時はチャンス。バスはストラクチャーに身を寄せる魚のため、ここをどう釣るかが釣果に直結する。


ルアーが何かしらの障害物にヒットしたらシェイクで誘う。

その後細かいロッド操作で舐めるように頂点までルアーを持ち上げ、そこで鋭く短く「プンッ」とティップを弾くようにルアーを飛ばして障害物を乗り越える。

ロッドを強く煽りすぎるとルアーが障害物から離れてしまうので注意しましょう。

障害物を乗り越えたらすかさずラインを送り込みフリーフォールさせましょう。バスの活性が高いときなどは横方向の動きに反応がいいときがあるので、その場合はそのままカーブフォール気味に誘う。

伊藤プロ:「低水温期には、鋭く短いアクションを入れつつもとにかくスローに誘ってください。この時期のバスはとてもナーバスで、キャスト数が多いと着水音に警戒してしまいます。一投一投が勝負の意識で、『低水温期は、キャスト数と釣果は反比例する』と考えましょう」


風と流れへの対処


流れや風があると、ラインが煽られて着水点と着底 点のズレが大きくなる。

ねらうスポットに「撃ち込む」のではなく、「流し込む」意識でどこに着水させるかを決める。

風が強いときはロッドを寝かせて横捌きに、流れが強いときは縦捌きでなるべくラインを水中に入れないことで抵抗を最小限にできる。細めのラインを使うのも有効だ。


釣果の鍵を握るタックルセッティング



この釣りではタックルセッティングが釣果を大きく左右する。どのような状況でどのような状態のバスをねらうのかを考慮して、適切なバランスのタックルを組みたい。

伊藤プロが基準とするロッドは6フィート6インチ〜6フィート10インチのミディアムヘビーパワー。
アクションはファスト〜レギュラーファーストで、極端な先調子のものは避ける。

ティップにやや張りがあるロッドのほうがルアーの操作がしやすく、障害物へのスタックも少ない。

これらの条件を満たしているのが、ロードランナーストラクチャー6100MH

伊藤プロ:「オカッパリでは、遠投性があり、高い位置からリグを操作できてスタックを減らせる7フィート以上のロングロッドの方が有利だと思われがちです。確かにある程度のレングスは必要ですが、長ければいいというわけでもありません。まず、長いロッドほどティップと手もとの距離が離れて感度が曖昧になってしまいます。またリグがスタックしにくいということは、ボトムの僅かな変化を感知できず、バスの付き場をスルーしてしまうことと同義です。さらに長いロッドは短いストロークでも大きくルアーを引っ張ってしまうため、リグを短くスローに動かしたい低水温期には、そういった意味でも適しません。」

ラインはフロロを使用し、10〜20lbまで使い分ける。ラインは細いほど速く沈み込み、流れや風の影響を受けにくいので、ボトムをスローにズル引いて誘いたい低水温期に多用する。太いラインはリグの操作感こそ曖昧になるものの、その太さゆえリグが浮き上がりやすく、スイミング気味にフワフワ誘いたいときに重宝する。

利根川でのおかっぱりで使われていたのはシーガーR18フロロリミテッドハードバス12lb。

シンカーの重さ。シンカーはタングステンバレットシンカーの5.3g〜8.8gを使い分け。基準は7g。

この時注意したいのは「喰わせ=軽め」ではないということ、伊藤プロの考えはむしろ逆だ。

伊藤プロ:「沖を狙い撃つテキサスを考えるときは、カバー撃ちのテキサスと完全に思考を切り離しましょう。カバー撃ちではシンカーが軽いほど喰わせになるのは間違っていませんが、ロングディスタンステキサスでは流れや風に影響されずスローなボトム操作ができ、要所ではクイックな動きが出せるため重めのシンカーこさ喰わせです。たとえば、風があるときはラインメンディングが必須ですな、シンカーが軽いと水中のリグがすぐに動いてしまいます。対して重めのシンカーならボトムにリグが固定されるのでしっかりラインメンディングができます。遠投性も重い方が上がりますしね。軽いシンカーは、どちらかといえば高活性時にスイミングで使いたい時が出番です」

伊藤プロがおすすめするフックは、自身でプロデュースしたリューギのダブルエッジ。


伊藤プロ:「まさにこの釣りのために作ったフックです。『遠距離』や『オダ越し』などのフッキングパワーが伝わりづらい状態でも、このフックの特徴である『細軸』『TCコート』『外向きのフックポイント』のおかげでバスの口の深くを貫通するフッキングが可能です」


まとめ



投げるテキサスリグが少し理解できた気がしますよね。

ここからが重要で実際にフィールドに行って釣りしてみましょう!

このことが本当なのかどうなのか試すつもりでやるといいかもしれませんね。

釣れれば自分のものになりますし、釣れなくても”こうしてみよう”という風に自分だけの武器にもなりますよ(^^)/

では。

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1月の早明浦修行。